母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします

投稿者: k.takahiro

  • 《年頭の言葉 》 ひとり親(寡婦・寡夫でも)が真剣に自立を求めるなら 生活保護から脱出できます

    新年おめでとうございます
    今年も自立をめざす母親ひとり親のために役立ちたいと思いこの文を書いています。

    日本の生活保護制度には致命的な欠陥があります。
    もともと、生活保護制度は高齢者・重度の病人などを除き
    自分で稼ぐ能力がある人は再起することを求めています。

    ところが
    実際、当人たちの話を聞くと
    一度生活保護を受けると
    職業訓練の機会が設けられているものの
    実際には再起するためには不十分だと言うのです。
    簡単に身に着けられる技術であれば
    当然、十分は収入を得ることなどできないのはわかりきっています。

    そんなわけで
    公共のサービスに頼らず自分で訓練を受けようと貯金したら
    その分を生活保護費から減らされてしまいます。
    生活保護は一度はまったら抜け出せない泥沼のようなものだと言っていました。

    加えて
    生活保護受給者に対する非難が多い理由のうちに
    全額現金での支給という世界でもまれな運用をしていることが挙げられます。
    多くの国では現物・クーポンに加えて必要な分だけの現金を支給しているのが普通です。
    それで予算についても工夫ができ
    いわゆる不正受給をしてもあまりメリットがない制度になっています。
    最後のセーフティネットという言い方がそのまま通るような制度になっています。

    制度の不備をなくすのではなく
    制度の不備を弱い立場の者に重荷を背負合わせることを平気で行っています。

    生活保護は受け入れにくい思いがあっても
    生き抜くために申請した人
    いろいろな立場があります。

    その中には再起を思っても
    制度の不備のためにそこから抜け出せなくなってしまっている人がいます。

    今、生活保護を受けている人
    ひとり親や収入が少ない人
    真剣に自立を考えている人は

    資格を取るための学校に入ると

    生活保護ではなく
    修学中の生活費や修学費用を
    借りることができます。
    (費用の一部はくれます)

    ひとり親の場合
    …ひとり親だけではなく、「 寡婦(夫)も含む」とある場合、
    子どもがいないひとりの方も対象になります …
    法律が指定している分野の学校に入学すると
    就学支援金(生活費も)を借りることできます
    (借入れですが 無利子・無担保・修学中返済猶予と
    確実に稼げる資格を取れば絶対有利です。
    援助金にはもらえるものもあります)

    特に、医療の資格は有利となります。
    (病院奨学金が重なってもいいので
    看護学校であれば絶対有利となります)

    どの範囲まで支援してもらえるかは
    あなたの事情と住んでいるところによります。

    ただし、気をつけてもらいたいのは
    当たり前にあなたに公費から支援するわけではありません。
    手続きをクリアするための努力とがまんがいります。

    詳しくはわたしのblog中の
    「母子・父子・寡婦福祉資金」をご存じですか
    https://ameblo.jp/otona-no-manabi/entry-12490409100.html
    行政からの援助の話を取り上げてきましたが、残念ながら公的資金は気安く借りられません
    https://ameblo.jp/otona-no-manabi/entry-12495276234.html
    ひとり親が学校に入るときに国が給付してくれます 給付というのは貸付ではなく、くれることです
    https://ameblo.jp/otona-no-manabi/entry-12498244850.html
    を見てください。

  • 生活に苦しむ家庭 「高校授業料無償化」に優先する 「義務教育完全無償化」

    困窮する子育て世帯の6割、「夏休み短縮・廃止」求める…「生活費の増加」理由に

    読売新聞によれば
    『調査は5~6月、主に世帯年収が300万円未満の子育て世帯を対象にインターネットで行い、1821世帯の回答を得た。
    小中学生がいる1399世帯に夏休みの期間について尋ねたところ、「今よりも短い方がよい」が47%で最多、「なくてよい」が13%に上った。理由(複数回答)は「子どもが家にいることで生活費がかかる」が78%で最も多かった。
    夏休みの予定が「特にない」とした世帯が半数超に上っており、「特別な活動をさせたい気持ちと、できない罪悪感にさいなまれるのが苦痛」』

    大阪府の強引な高校授業料無償化政策により
    他の都道府県が追従せざるをえない情勢が生まれています。

    「無償化」とは大変心地よい言葉ですが
    高校の授業料をするくらいなら
    それ以前に
    「義務教育」は無償であるという法律に従い
    小中学校の「学校諸経費」を含めて無償にする方が優先されるのが当然です。

    大阪府知事の発言によれば
    高校授業料無償は「高校選択の機会」を家庭収入にかかわらず与えたいということらしいですが

    読売新聞の報道によれば
    貧困層では高校受験以前に
    選択の自由がなくなっていることがうかがえます。

    夏休みがあっても
    子どものために何もしてやれない
    それどころか
    学校給食がないため食事を減らされるという家庭があることが広く報道されています。

    そんな家庭では
    果たして
    高校入学のさいに授業料がなくなったとしても
    それ以前の受験のために必要な準備をしてやることができるのでしょうか?

    もともと
    大阪府立高校では生活保護家庭(生徒)の授業料は無償であり
    制服や教材費も公費で支給されていました。

    結局
    高校授業料無償化で利を得ているのは困っている家庭(子ども)ではなく
    無償化によってより教育費を増やすことができる家庭であることは明らかです。

    確かに
    金がないよりはある方がいいに決まっています。
    それでも
    歯をくいしばって
    世の中の世話(生活保護)にならないようにしている親と子をほおっておいて
    (この層が一番苦しい生活しています)
    選挙の支持を広げるため
    比較すれば余裕がある子たちの「夢をかなえる?」政策は何とも醜いものです。

    その家庭家庭ごとに事情はあるのでしょうが
    まず
    一番苦しんでいる子たちが孤立しないように援助することが政治ではないのでしょうか。
    その始めが義務教育完全無償化が必要です。

     

  • 2024年 年頭に当たって

    一年の抱負として自分の事業を振り返えることから始めます。

    わたしが『母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします』などということを考えた理由です。

     

    日本はいわゆる先進国の中で相対的貧困率が高いのはすでに常識になっています。

    特に女子の場合「就業率は高いのに貧困率が高い」という意味不明なことが起っています。

     

    その理由は女子労働では圧倒的にパート(有期労働)が多いことです。

    欧州では有期雇用は「人権を守るのに足りない雇用制度」とみなされ、禁止されたり制限されたりしています。

    賃金も「不安定手当」が支給されるので、無期雇用より高いことも多い。

     

    日本のセーフティーネットは「正社員」が前提なので、非正規労働者を守る仕組みがありません。

    さらに

    就業状態においても学歴格差が広がっています。

     

    そして、非正規の仕事で家族の生活を維持している単身女性は少なくありません。

    そうすると職にあぶれた人たちは「生活保護」を受けるしかないのですが

    「税金で面倒をみられている」という「世間の冷たいまなざし」だけではなく

    生活保護受給者たち自身が

    「仕事ができないっていうのは『おまえは生きている意味がない』って

    社会から言われているような気持ちになる」と感じていることです。

    自分たちの人として「プライド」までもが失われているのです。

     

    それでも

    今、生活が成り立たなくなっている人は死なないためにすぐに「生活保護」を受けてください。

     

    生活保護申請時に子や孫、兄弟・姉妹にまで問い合わせがいくことを知ると二の足を踏んでしまいますが

    命がかかっている今

    この国が異常だと割り切ってください。

    (特に子どもを抱えている人は)

    現在、政府も役所に事情を確かめ強制的に親族に問い合わせをしないように指示しています。

    (結局、担当者次第なのですが)

     

    生活保護、障害年金は、行政書士、司法書士、社労士等が相談、代行をしてくれます。

    費用は文書料だけなので1~2万円以下ですみます。

    後払い可能なので事情を分かってもらえれば手当て受け取り後の支払にも応じてくれます。

    何よりも個人が役所に手続きに行けば受け付けられないことがあっても

    法律家の正式な手続きを断ることはできないのです。

     

    でも

    根本的は解決は

    一度、自立のコースからはずれた大人でも

    自ら学んで自立に十分な稼ぎができる資格をもつことが当たり前になることです。

     

    残年ながら

    今の日本ではその習慣がありませんし

    「寡婦・寡夫」のような立場の人を除けば役所が手助けする仕組みがありません。

     

    唯一、日本で特に立場の弱い女子が

    特別に優秀な人でなければなおさらのこと

    十分な稼ぎができる資格は「医療の仕事」

    特に少ない費用で(場合によっては実質無料で)資格を取ることができるのは

    「看護師」しかありません。

     

    人の命にかかわる仕事とプレッシャーを感じる人もいると思いますが

    医療の仕事は「特別な訓練」が必要な「普通の仕事」です。

    当たり前の収入を得て生きるためのには割り切りましょう。

    ※コロナ禍の今「母子・父子・寡婦福祉資金」つかって資格を取ろう(私が医療の学校をすすめるわけ)

    https://ameblo.jp/otona-no-manabi/entry-12667875005.html

     

    そこで決心するときの不安が

    「受験らしい受験をしたことがない私でもできますか?」ということです。

     

    わたしは母親ひとり親を中心に医療の学校(特に看護学校)に入り修学する手助けを仕事にしています。

    特にゼロから受験するあなたを手助けするために仕事を始めました。

     

    そのためにわたしは一番効果がある方法を用意しています。

    さらにもっとうまくできないか日夜新しい方法を探しています。

    学費や生活費のことはこのblog内の「学費と生活費の相談」の記事の中で説明しています。

    費用のことをもっと詳しく知りたい人は問い合わせてもらえれば答えます。

     

    わたしが仕事で医療の仕事を勧めるのはその人が生きるため。

    世のため人のためではない。

    しかし、どうせやるなら

    人の役に立てたらその方がいい。

    という考え方からです。

     

    ・効果的な学びをすれば普通の人が普通の努力で入学でき、学業についていけます

     

    今まで医療受験は簡単にできるといううわさが流されてきました。

    「3ヶ月で合格できる」「過去問題を解けばいい」「社会人入試がある」など

    確かにこれで合格した人はいました。

    しかし、合格体験記を読むと

    どうも合格できた人はもともと合格できる力をもった人たちのようです。

    書いてあることから受験慣れしていることが分かります。

    だいたい受験らしい受験を体験したことがない人は試験場の雰囲気だけで力を出せなくなるのです。

     

    加えて

    ・合格するよりもむずかしいのは学業についていくことです

     

    特に受験勉強をする習慣を持たずに社会人入試や幸運で入学した人は学業についていくことは大変むずかしい。

    たくさんの人が脱落しています。

     

    真剣さと努力する意思をもっている人であれば

    基礎からの効果的な学びで入学試験に合格するとともに学業のための基礎をつくることができます。

     

    ただし

    よくある「合格講座」よりは間違いなく長い時間がかかります。

    もしかすると2年越しの時間が必要な人もいるかもしれません。

    子育てや仕事をしながら進学をめざすことは並大抵ではありません。

     

    しかし

    ・あなたが学び続けることはあなたの子どもにとって最大の財産になります

     

    子どもは親を見て育つからです。

    学び続けるあなたを我が子が見ています。

     

    子どもの将来のための一番効率のよい投資は

    苦心して子どものための学資を用意することではなく

    自分が学ぶことです。

    世界の流れとしては収入を増やすために学ぶのはオトナです。

    親の期待を全部子どもに背負わせるのは日本の悪い習慣です。

    我が子であっても子どもは自分の持ち物ではありません。

    もしかするとあなたは自分が避けていることを子どもにさせようとしていませんか?

     

    ・がんばることを目的にしない

     

    私はトレーニングでは「がんばる」という言葉は使いません。

     

    「がんばる」はいいわけや自分に言い聞かせるために使われることが多いのです。

    だから、「がんばる」を連呼する人はたいてい何をどうがんばるのかと聞くと答えに詰まります。

    オトナためのトレーニングで求めることは

    有効であること、分量が十分であること、それが成果に結びつくことです。

     

  • 論文トレーニング 具体的に書く技術

    解答例 その1

    〈①なぜケーキ屋さんに寄ったのか〉
    週末なのでおみやげを買って帰ろうと思った

    〈②なぜ閉店ぎりぎりになったのか〉
    仕事がなかなかかたずかなかった

    〈③ケーキ屋さんはどこにあるのか〉
    職場から家に帰る途中

    〈④なぜタルトを選んだのか〉
    いつもはショートケーキを買っているので、今日は別のものが買いたかった

    〈⑤誰に食べさせるために買ったのだろうか〉
    受験勉強をしている妹

     

    これだけで文の長さが3倍以上になることがわかってもらえたでしょうか。

    詳しく展開すれば5倍にも10倍にもすることができます。

     

    「昨日、週末なので受験勉強をしている妹におみやげを買って帰ろうと思ったが、仕事がなかなかかたずかなかったので、閉店ぎりぎりになった。ケーキ屋さんは職場から家に帰る途中にあり、いつもはショートケーキを買っているので、今日は別のものが買いたかったのでタルトを買って帰った。」

     

    解答例 その2
    出題二

    「昨日は、ハロウィンだったので、前から約束していた友達とコスプレしてナンバに行ってきた。」
    ※ここでは「なぜ」「どうして」だけをあげる。(出題一)と同じように文を起こせば良い。

    〈① なぜナンバに行ったのか 〉
    〈② いつ約束をしたの〉
    〈③ 友達とは誰か〉
    〈④ どんなコスプレをしたのか〉
    〈⑤ どんな乗り物でナンバに行ったのか〉
    〈⑥ いつから準備をしていたのか〉
    〈⑦ どんな約束をしていたのか〉

    などなど 思いつくことがあります。

    これを元に文章に直します。

    解答例 その3 読み手の疑問に答える

    ※ここでは「なぜ」「どうして」の例だけをあげる。

    これ以外にもいろいろ考えることはできると思う。
    それが導き出せれば文章にするのはたやすいことです。

    (一)出題文から読み手が疑問に思うと考えられることがらを挙げなさい。(疑問に答えるうちに追加が必要となったものも含む。)

    出題
    「昨日はみんなで評判の焼き肉屋さんに行ってきた。店のおすすめコースを食べたが、みんながっかりてしまった。」

    ① お店の評判はどんなものだったのか

    ② なぜみんながっかりしたのか
    ③ みんな料理にどんなことを期待したのか
    ④ なぜ家族で外食に出かけたのか
    ⑤ なぜ他の料理ではなく焼き肉を選んだのか
    ⑥ なぜ店のおすすめコースを食べたのか
    ⑦ おすすめコースはどんな内容だったのか

    解答例 その4 書き手のジレンマ【練習問題】
    出題
    くじで特賞を引いて、とてもがっかりした。
    読み手に説明が必要だと思うことがらをあげなさい。(説明するうちに追加する必要ができたものも含む)

    ※ここでは「説明が必要なこと」だけをあげる。
    ① なぜ特賞が当たったのにがっかりしたのか
    ② 特賞の賞品はどんなものだったのか
    ③ わたしはどんな賞品を期待していたのか
    ④ どんな催しでくじを引いたのか
    ⑤ くじはどんな抽選方法だったのか
    ⑥ 自分が引くくじだったのか、それとも誰かの代わりに引いたのか

    解答例 その5

    出題
    中学校で親友だったクラスメートが仲違いしたまま転校してしまった。それから二十年ぶりに会った。お互いに仲直りできるか心配だったが、会ったら楽しかった。

    (一)事実だけではなく読み手に説明が必要だと思うことがらをあげなさい。(説明するうちに追加する必要ができたものも含む)

    ※ここでは「説明が必要なこと」だけをあげる。
    ① なぜ二十年ぶりに会うことになったのか
    ② なぜ二十年間連絡をとっていなかったのか
    ③ 親友とはどのような関係だったのか
    ④ どんな事で仲違いしたのか
    ⑤ 合ったときの印象はどうだったのか
    ⑥ どんなふうに楽しかったのか

     

    解答例 その6

    出題
    久しぶりに友だちと海に行った。海風がさわやかだったし、景色もきれいだった。そして、食べ物もおいしかった。言うことなく、最高だった。

    (一)読み手にとって説明が不足だと思うことがらをあげなさい。(説明するうちに追加する必要ができたものも含む)

    ※説明が不足だと思うことがらだけをあげる
    ① いつ、どこが抜けている
    ② 久しぶりとはどれぐらいの期間か
    ③ どんな関係の友だちか
    ③ なぜ海辺へいこうと思ったのか
    ④ 景色はどのようにきれいだったのか
    ⑤ 食べ物はどんなふうにおいしかったのか
    ⑥ どんなふうに最高だと感じたのか
    などなど

     

     

    解答例 その7

    出題
    公園を散歩した。そこで母親と散歩している小さな子どもに会った。人見知りせずとても可愛かった。

    (一)具体的に説明のために必要なことがらを挙げなさい。

    ※説明が必要だと思うことがらだけをあげる
    ① いつ、どこで
    ② どうして散歩に出たのか
    ③ 母親はどんな雰囲気だったのか
    ④ 小さいとは何歳ぐらいか、子どもはどんな様子だったのか
    ⑤ とてもとは何と比べてのことか
    ⑥ どんなところを見て可愛いと思ったのか

     

     

    解答例 その8

    出題
    お盆に母の実家に行ってきた。いつもは叔母の車で行くのだが、叔母の都合が悪くて荷物をかかえて鉄道とバスを乗り継いだ。やっぱり車のほうが便利だ。

     

    (一)何と何が対比されているか挙げなさい。

    (a 叔母の車     )と(b 公共交通機関       )

    (二)対比されているaとbの違いは何か。
    (a 直接目的地まで行くことができる            )
    (b 途中で乗り継ぎが必要                  )

    (三)具体的にaとbの違いを文に直しなさい。
    (a)
    夏の暑い時期だが涼しい車内で昼寝しているうちに母の実家に着いてしまった。
    (b)
    汗をかきながら重い荷物を抱えて乗り物、駅やバス停で乗り降りした上に車内もたいへん混んで大変だった。時間もよけいにかかった。

    (四)去年と今年の状況の変化に違いをまとめなさい。
    去年は楽々母の実家に行くことがきたが、今年は暑い中大変な目に遭った。

    解答例 その9

    彼はうそをついたり、人をだましたりしたことがみんなに知れ渡っている。それでも、懲りずにうまくごまかすことができると自分の行いをすっかり忘れている。これでは私はこれまでと同じように彼の肩を持つか、彼を冷たく突き放すか、決心しなければならない。

     

    解答例 その10

    (一)次の書く文の内容を具体的な数字や言葉で表しなさい。(ただし、ここでは数学や理科の解説文ではなく、日常的な文にしあげなさい)

    ①ここからすぐ近くに見える大きな杉の木からすこし北側にある広場のとなりの青い屋根のよくある一戸建て、それが私の家だ。

    ここから100mぐらい先に見える大きな杉の木から50mぐらい北にある広場のとなりの青い屋根のよくある一戸建て、それが私の家だ。

    ②あそこにあるあれをぬかりなく先方に渡してほしい。(ここでは言った本人以外にも意図が伝わるように言い換えること)

    あのテーブルの上にある書類をぬかりなく宛先の人に渡してほしい。

    (二)駅からここまでの道のりを距離(時間)、方位(右折・左折)、目印などを使って言葉で説明しなさい。

    東花園の駅を降りて正面のロータリーの方に出る。向かって右手に信号がある。そこからまっすぐ出ている道にそって七番目の四つ角まで五分少しぐらい歩いた次の三叉路を右手に曲がる。右正面角に「サンパーク」。そこから、二つ目の四つ角を左手に曲がる。左正面角に「分譲住宅(今工事中)」次の四つ角を右手に曲がる。二つ目の四つ角を左手に曲がる。そして、二つ目の四つ角を右手に曲がる。そこから四軒目の家に表札が出ている。(わたしの家までの道筋)

    (三)「将棋」を全く知識のない外国人に説明しなさい。(当然通訳を通して説明するものとする)

    盤面は9×9のマス目からできている。二名で対戦する。駒はおのおの二〇枚のセットを持つ。(駒の種類、並べ方、動かし方 略)交代で自分と相手の駒を動かす。駒を動かして相手の駒に重ねるとその駒を取ることができる。取った駒は自分が使うことができる。相手の王将(玉将)を先にとった方の勝ち。

    他に細かなルールがあるが、それは実際に対戦しながら説明したほうがわかりやすい。

     

    解答例 その11

    (一)以下の項目を(①②はaとbの条件で)整理してみよう。
    ①「太古」とはどれぐらい昔か
    aできるだけ数字を使って
    中生代、約二億五千万年前から六千六百万年前ごろまで

    bできるだけ数字を使わずにイメージで
    人類が生まれるよりはるか昔で、今より温かく、まだ、シダ植物やイチョウが栄えていた時代。

    ②巨大な恐竜とそうではないものの大きさの違い
    aできるだけ数字を使って
    最大は全長が電車60m体重120トンと推定されるものから、最小は全長20cmのものまで

    bできるだけ数字を使わずにイメージで
    一番大きいものは学校のプールの倍の長さで、重さはシロナガスクジラほど。一番小さいのは飼い猫ぐらいの大きさ。

    ③恐竜にはいろいろな種類があり、それぞれの性質はどんなものか。(たとえば草食・肉食…)
    草食恐竜は一般には大型で性質はおとなしいと考えられている。肉食恐竜は草食恐竜よりは小さく、性質は荒々しかったと考えられている。

    ④恐竜のイメージはどのようなもので作られてきたのだろうか?
    物語や映画で現在生きている似たような動物の生態から考えられてきた。

    (二) (一)のまとめをもとに出題を文に展開しなさい。
    (a)恐竜は中生代、今より昔、約二億五千万年前から六千六百万年前ごろまで生きていた動物で、最大は全長60m体重120トンと推定されるものから、最小は全長20cmのものまでいろいろな種類がいたことが分かっている。恐竜は物語や映画で作り上げられた恐ろしい動物だったというイメージが定着している。しかし、草食恐竜は一般に性質はおとなしかったと考えられている。

    (b)恐竜は人類が生まれるよりはるか昔で、今より温かく、まだ、シダ植物やイチョウが栄えていた時代の生物です。一番大きいものは学校のプールの長さの2倍を越え、重さはシロナガスクジラと同じぐらい。

    一番小さいのは飼い猫ぐらいの大きさだったことがわかっている。

    いろいろな種類がいた。怪獣映画の影響で恐竜は恐ろしい動物だというイメージがあるが、多くの草食恐竜はおとなしかったと考えられている。

     

    解答例 その12.13

    出題
    近年、少年犯罪が増加、凶悪化している。政府・警察は断固たる態度をとるべきだ。

    (一)論点をまとめていきます
    〈論点一〉少年犯罪は増えているのか
    戦後から長い目で見れば減少している。しかし、犯罪の認知件数や検挙人員の減少と比較した場合、横ばいであっても増加しているように感じる。

    〈論点二〉少年犯罪は凶悪化しているのか
    少年犯罪の凶悪化は数字で表されるものではなく、個人の「感覚」が作り出している「犯罪不安」である。

    〈論点三〉政府・警察は少年犯罪に対してどのような態度をとればいいのか
    思い込みやイメージに流されるのではなく、時代の流れを見極めた上で態度を決める必要がある。

    (二)出題文へ回答しなさい
    近年、少年犯罪が増えているという印象は事実ではない。戦後から長い目で見れば減少している。しかし、他の犯罪の認知件数や検挙人員の減少と比較した場合、横ばいであっても増加していることからそのように感じられるのだろう。
    少年犯罪は凶悪化しているかどうかは犯罪統計の数字には出ていない。現実には報道によって作られたイメージが大きく影響を与えているようだ。凶悪化の印象は個人の「感覚」が作り出している「犯罪不安」によるものと考えられる。
    このように現実とイメージが大きく離れているので、思い込みやイメージに流されるのではなく、時代の流れを見極めた上で態度を決める必要がある。

     

    解答例 その15

    ※注意点だけあげる。

    (一)次の項目をまとめなさい。
    ④自分自身にかかわりのあるエピソードをあげなさい。具体的に箇条書きで挙げなさい。

    ※エピソードには具体的な例や、書き手自身の体験が必要。例として「日本は格差が激しくなっている」「子ともの貧困を救うために教育の機会を与える」などとい主張をするなら、概念的な話を書くよりも自分が見聞きしていることを書かないと説得力がない。
    さらに、「貧困を救いたい」「教育の機会を与えるべきだろう」という部分に自分自身がどう取り組んでいるのか説明できなければ相手に受け入れられにくい。

    ⑤自分を採用することで相手にどんなメリットがあるのか。

    ※よくメリットに「がんばります」や「まじめ」を書く人がいます。これでは説得力がありません。実際の例に「自分はアルバイトの勤め先で新しく採用した従業員の教育担当を任されている」と答えた子がいました。このような答え方は本人の能力や意欲を相手に十分伝えることができる内容です。アルバイトに限らす学校で社会で自分がやってきたことには大きな説得力があります。

     

    解答例 その15

    解答例は前回の注意点を参考にしてください。

     

  • 論文トレーニング 展開の基礎

    「展開の基礎」編は本文の要約から文章の基本構成をつくり出す訓練をするものです。

    すなわち

    「主題の定義」から「賛・否」の意見提示、「結論」へと導く

    そのための骨格をつくる段取りを示すものです。

    いよいよ、これまでの訓練を元に論旨を展開していきます。

    これまで実際に出題された論題をつかって

    定型の作文をつくっていく最初の部分をつくっていきます。

    最初から全体の構成を行うのではなく

    文章の「提示部」に当たる部分をつくる練習から始めます。

    その上で追々全体の構成に進みます。

    まず、「出題」から「主題」の「定義」を行い

    それに対する「賛成」と「反対」の「一般例」を展開します。

     

    注意すべきことは

    ここでは絶対に「自分の考え(意見)」を書いてはいけません。

    あくまでも客観的に議論を行うための前提としての一般論の提示でなくてはなりません。

    徹底してその練習をしましょう。

     

    それができて初めて次の段階として

    自分の論旨を展開することができます。

    詳しくはトレーニングの順を追うことで理解できると思います。

    展開の基礎 解答例

    展開の基礎1 本文からそのまま抜き出す(その一)
    ①患者が目的を選んで、医師が手段を決定する。これがインフォームド・コンセントである。

    ②現代において幸せを再生産しようと思うと、手づくりの文化の良さにもう一度返る必要がある。

    ③グルメがブームになる時代とは、自分の舌が信頼されなくなり頭が舌に取って代わる時代のことなのかもしれない。

    展開の基礎2 本文からそのまま抜き出す(その二)
    ④ほんとうのところがよくわからぬ他人の心事を、自分の立場から推測して理解するのも、一種のりっぱな翻訳である。

    ⑤ことばの交際は、ふたつの島がいっしょになってしまうことではなく、離れたままで、その間に連絡のルートができることである。

    ⑥人間には、動物行動学でいうような育児本能はないのだと考えたほうがよい、あるのは育児衝動だけなのである。

    ⑦大人とは、世の中になれてしまって、わかっていないということを忘れてしまっているひとたちのことだ

    展開の基礎3 本文からそのまま抜き出す(その三)
    ⑧私たちはいわば「飢えのエリー卜」の子孫なのです

    ⑨言葉をつくして、自分の考えを相手に理解させ、相手からも十分なな言葉によって情報を得る。それが日本以外の、世界のルールである。

    ⑩塩の道は、民族の文化を彩り、綾なしてきたもっとも古い、そしてもっとも重要な道の一つであったといえよう。
    ⑪個々の心情を微妙に伝える顔の表現力にくらべれば、言葉はまことに無力である。

    展開の基礎4 本文を整理してまとめる(その一)
    ①人間は… 本能的に自分の持っているイメージに合わせて対象を見ようとし、自分のイメージに合わない物事を無視したり、切り捨てたりする。

    ②同じ人間でも… 読む度に、違った解釈になることを避けることができない。そのうちのひとつだけの解釈が正しいといった考え方の上には、言語表現は立脚していない。

    ③私たちは… 他者の生命を(自分の生命を)維持するために食いつぶすという生死の交錯の大きな流れに目を向けることもなく、日々精力的に記号や情報を食べ続けている。

    展開の基礎5 本文を整理してまとめる(その二)
    ④普通、翻訳と言えば… 外国語の自国語訳だけのことを意味する。しかし、ほんとうのところがよくわからぬ他人の心事を、自分の立場から推測して理解するのも、一種のりっぱな翻訳である。

    ⑤サルの仲間は… 環境に対する柔軟性において進化してきた。外界についての知識を得ることで的確に判断できることが生存のために不可欠なのである。

    ⑥本当の記憶力とは、記憶を編集し、整理することによって新しい意味を立ち上げる能力を指す。「整理」されてはじめて立ち上がりうる「意味」は、私たちが世界の中で生きていくうえで大切な役割を果たしています。

    展開の基礎6 本文を整理してまとめる(その三)
    ⑦日本以外の文化圏では、人問同士の関係において、「十分な説明」が重要視されている。言葉をつくして、自分の考えを相手に理解させ、相手からも十分なな言葉によって情報を得る。それが日本以外の、世界のルールである。

    ⑧敬語を使う場合に敬意を表さずに単に言語表現に敬語を使うことがある。これはただちに敬語を使ったことにはならない。敬語の使い方はかなり複雑だし、多くの問題を含んでいる。

    ⑨原生林とは、いままでまったく人手が入らない森林をいう。わが国には本当の意味の原生林はほとんどない。しかし、それに近いものはまだ残されている。われわれは、将来の人々のためにもこうした森林を残していかなければならない。

    展開の基礎7 本文を整理してまとめる(その四)
    ⑩「いい加減」というのは字義どおりに解すれば、よい加減という意味である。しかし、この言葉はけっして字義どおりの意味で使われていない。

    ⑪自由というものを… 何か価値あるものとして考える場合、欲望の拘束を断ち切って理性的な行為をするとき、はじめて自由であることになる。

    ⑫気持ちよくコミュニケーションを取るためのルールは、… 相手のことばをきちんと受け止め、相手のことを考えてことばを返すことだ。

    展開の基礎8 本文を整理してまとめる(その五)
    ⑬里山を守ることはよいことだという一種の「神話」になりつつあるが… 里山とは自然の恵みを人が収奪するしくみと言い換えることもできる。マツタケは、人が自然を収奪した歴史の象徴といってもよい。

    ⑭「生活知」とは… 私たちがこの世界の中に個として投げ出され、生き延びていく際に獲得する一人称の知だということができます。

    ⑮親疎関係が… 使わせたり使わせなかったりするのが敬語である。

    展開の基礎9 本文を整理してまとめる(その六)
    ⑯かつては、「環境は無限」と考えられていた。… しかし、環境が無限でないことを、さまざまな公害によって学んできた。二一世紀は、環境問題の危機に直面する時代となるだろう。
    ⑰科学技術の進歩がめぎましい時代では… それらを使う立場にある人間の知恵をこれまで以上に磨き高めていかなければならない。さもないと生まれてきたものが生かしきれないことになる。

    ⑱友情とは… 親しい者が表面だけでの理解ではなく、お互いが違ったものであることを、はっきり知ることだ。それは驚きであり、悲しみである。

    展開の基礎⒑ 本文を整理してまとめる(その七)
    ⑲ボランティアの不思議な魅力とは… 助けるつもりが助けられ、個人の力の限界を越えた意外な展開がもたらす豊かな結果にある。

    ⑳私たちの日常的な推論は領域ごとの知識を使っておこなうため… 領域が違うと形式上まったく異なる推論をすることがよくある。訓練したとしても、なかなか他の領域でそれが使えるようにはならない。

    展開の基礎⒒ 主題をとらえる(練習問題 その一)
    ①芸術家に必要なのは自然から生命を掘り出すことで、芸術家には浅薄な独創性は必要ではない。

    ②サケにとって秋は生と死が交差する季節である。生命の凄絶さのある季節だから秋は美しい。

    ③かけがえのない友人のイメージは友人に関する体験が脳の中で整理されて生み出される。生涯の友は、「脳」整理を通してこそ生み出される。

    展開の基礎⒓ 主題をとらえる(練習問題 その二)
    ④人は人生の意味や死への恐怖などが、自覚できていないから、そこから逃げようと走っている。だから、死を知ることで死への恐怖はなくなる。

    ⑤躾には、強制と罰とが伴う。そこで、躾の義務を合理的に説明する道徳教育が必要になる。しかし、躾を可能にさせるものは社会の圧力である。

    ⑥日本では控え目な表現が好まれるが、外国では率直な表現が好まれるので、日本人の過剰な他者への意識は却って皮肉とか優柔不断と取られ易い。

    展開の基礎⒔ 主題をとらえる(練習問題 その三)
    ⑦どのような表現形式であろうと、他人との関係を前提としているので、個人に所属しているように見える新しい表現の形式が生まれたとしても、これは自己表現ではあっても、けっして純粋な内面の表現などではない。

    ⑧古典でもまずそれをみずから読むという実行が基本であるが、実行よりは観念が、経験よりは知識が重んじられすぎ、読むことがなされてない。

    展開の基礎⒖ 実際の論題で論を立てる(その一)
    ①(主題の定義)私は少子化とは社会の危機と考える。
    (賛)このまま子どもの数が減っていけば社会そのものが成り立っていかなくなる。あらゆる努力が必要だ。
    (反)少子化はわれわれが生活のゆたかさや快適さを求めた結果起こったことである。人口が減ると困るといった都合のことだけを考えるのではなく。自分たちが作った現実と向き合うべきだ。

    ②(主題の定義)私は女性の社会進出は最重要課題だと考える。
    (賛)十分な収入がない者には自分の自由がない。そして、現在の女子労働者は十分な収入を得ていない。
    (反)男女には性別の役割分担があり、社会進出よりも重要であるという意見も根強い

    ③(主題の定義)私は自分の安全を守るのは本人の責任であると考える。
    (賛)歩きスマホで自分や他人に危害を与えていることがよくあり、これは無責任な行いである。
    (反)今のせわしない時代、通行人にとってスマホがカーナビゲーションと同じ働きをしていることが多く、必要悪である。

    展開の基礎⒗ 実際の論題で論を立てる(その二)
    ④(主題の定義)私は見かけの話をするとき、「外見は最大のうそかもしれない」という意味の言葉を思い出すのである。
    (賛)シェークスピアの「ヴェニスの商人」に「外観と言う者はいちばんひどい偽りかも知れない。世間というものはいつも虚飾に欺かれる。」というセリフがある。
    (反)外見は他人を判断する時の最大の基準である。われわれはすべての人間の心を知ることはできない。人間はやはり自分がどう見えるかについては責任を持たなければならない。

    ⑤(主題の定義)私は食事は人間にとって最も大事な習慣であると考える。
    (賛)食は単なる栄養補給ではなく、人間の生き方や考え方を作るものである。
    (反)現代社会では人間の孤立化が進み、食事が単なる食うことになってしまうことはやむをえないことである。

    展開の基礎⒘ 例文から結論を作る(その一)
    ①せわしない今の時代、人々にとってスマホは重要な道具であり、歩きスマホもやむを得ないときもある。ただし、周りに危害を与えるような使い方は論外である。スマホを使っている人は自分の安全も他人の安全も守る義務がある。

    展開の基礎⒙ 例文から結論を作る(その二)
    ②人を見かけだけではなく、心まで知って評価するのは理想である。しかし、すべての人に対してそうすることはできない。他人に誤解されたくなければ、自分がどう見えるかについても責任を持たなければならない。

    ③現代社会では食事が単なる食うことになってしまうことはしかたがないが、時には自分の心をゆたかにしてくれるような食事の機会を持とう。

    展開の基礎⒛ 要約の技術(その二)
    [100字要約]
    絵に描いた餅とは、見かけだけで現実的価値を持たないという意味だが、ヴィジョンのことでもある。ヴィジョンは時として現物より価値をもつ。日本人はヴィジョンを過小評価しがちだが、今後はその価値を見直すべきだ。

    [50字要約]
    絵に描いた餅とはヴィジョンでもある。それを過小評価してきた我々は、今後その価値を見直すべきだ。

    [20字要約]
    我々はヴィジョンの価値を見直すべきだ。