08 なぜ、有料で合格報酬なのか①

8 なぜ、有料で合格報酬なのか①

(1) わたしの生活のためです。
報酬はわたしの生活費とみなさんの支払い能力の両方のつりあいから考えました。わたしが相手できる人数の上限から考えて一人あたりの報酬を決めました。さらに、事業をするためにはそれなりの初期投資も必要です。

(2) ただより高いものはないから
一見無料はよさそうに見えますが、人は金を支払うことで真剣になるものです。苦心して金策すればなおさらです。世の中では公立学校はいいかげんで私学や塾はよくやっているように言う人が多いようです。例えば受験予備校の講師はすばらしそうに言われますが、サテライト放送やテキストを見ると公立学校の教員がすべてで全く劣っているとも思えません。それで、思い当たるのは教師の質よりも有料であることからくる真剣さがまず違うことです。有料だと思えば授業中何もしなかったり騒いだりすることはしないでしょう。
この文を真剣に読んでトレーニングを受けることを決意する人は、言ってみれば後ろ向きでプールに飛び込むような決意と勇気とを必要とします。まだ、実績がない海のものとも山のものともわからない怪しい相手の口車に乗るわけですから。職場の元同僚にプランの話をしたら一言で「怪しい」と言われました。
私は相手にだけ一方的にリスクを求めません。その勇気に敬意を払い私もリスクを負います。私のプランで私の責任でトレーニングする以上、不合格であれば私が責めを負うのは当然です。自分の立場の範囲で負えるものは何かと考えたときできるのは合格報酬制という結論になりました。

(3) 合格することは決してむずかしいことではない
わたしはみなさん全員を合格させることをたやすいことだと思っていませんが、不可能なことだとも思っていません。国家試験受験資格が取れる学校に入学すればいいわけで、特に学校を選ばなければ入学が無理だとは思っていません。ただし、試験は水ものですから絶対はないと考えています。
また、みなさんにとってのハードルは入学試験だけではありません。ここ20年間の医療の学校のレベル低下は目を覆うばかりで、入学よりも修学のほうが難しくなっています。以前は入学試験が難しかったので入学者はたいてい卒業できました。しかし、今では卒業できない者でも入学させないといけない状況なのです。看護学校では入学者の3分の1が中退する学校も珍しくはありません。
ですから、入学後の学習に耐えられる訓練をすることを目的とし、受験技術よりも基礎を身につけることで入学試験に合格できるようにします。本来は卒業保証と言いたいところですが、入学後はその学校にまかせるしかありません。それでも卒業までは力になりたいと思います。

※入学試験に通るために必要なものは次の三つです。
①集中して受験できる環境
②不安を乗り越える力
③問題を解く能力

受験が難関になるほどこの条件がきびしくなります。入学試験に合格するとはこうゆうことなのです。
看護学校でもブランド学校や国立では上位私立大学の入学試験に近いレベルのところもあります。みなさんに勧めているのは難関の学校ではありません。入学試験の問題レベルが並の進学校(国立大学に一桁合格するくらい)の定期試験の問題ぐらいの学校です。つまり、その学校で英国数が当たり前にできる子ならおさらいは必要でも入学試験勉強はいらないということです。それでも医療の学校の高校既卒者の受験者のレベルは目を覆うくらい低いです。医学部入学試験では既卒者はむしろ現役受験者の手強いライバルになります。それにたいして専門学校受験者にそれだけ考えが甘い人が多いということです。本人たちはきちんとやっているつもりでも入学試験でほとんど得点できないわけです。それはどんな人たちか。
まず、やったつもりだけの人。よくあるのは過去問題を解きたがる人、学校によっては同じような問題を出すところもあります。(専門学校では入学試験問題を内製できないところもあります)しかし、過去問題は過去の問題なわけでいくらやっても出題のレベルがわかるだけで同じ問題が出るわけではありません。むしろ過去問題は最終盤の調整の時期まで解かないことを勧めます。
次に、基礎ができていないのに問題を解こうとする人、高校生の時によほど能力がありその後維持できている人ならばともかく、たいていは一からやり直しになります。また、かつて在学中成績のよかった子のうちには練習問題をやたらめたら解いて問題は解けるが、実は何をやっているかわからない子がけっこういます。そんな子はがんばり屋さんなのできっと決心したらできると思いますが、効率がよくないので家族をかかえてやっていくのは大変だと思います。
受験はRPGのゲームをクリアするようなものです。ゲームなら最初からボスキャラを倒せないことは当たり前なことはみんな知っています。一面ずつクリアして経験値・ワザを上げていくだけのことです。マニアなら驚くほどむずかしいゲームでもクリアします。ところで、ゲームは売れるようにいろいろ工夫されて面白さやりがいがあるようにうまく作られています。それでも、全員がすべてゲームを面白いと思うわけでもありません。ゲームでも面白いと思うためには好き嫌いやゲームを楽しめるだけの訓練が求められます。そこから考えると教科学習は全体の量がとてつもなく多いこと、解くことに面白さを感じるためにはかなりの訓練が求められることが大変なわけです。
私の直接の仕事は②③を解決することです。①の解決はむずしいと思いますが、むずかしくても誰かに話すだけで気が楽になるものです。不安にさえならなければ集中できます。力がふるえない理由の最大のものは不安です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする